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【塗料】なぜ濃い色ほど退色が早いのか
2025.01.10
お知らせ
今回の記事はこんな方にオススメ!
- 色が決まらない
- 壁、屋根の色が褪せた
結論は濃い色や鮮やかな色は色が褪せやすく、視覚的に劣化がわかりやすい。
濃い色の塗膜が劣化しやすい理由は、主に熱吸収と顔料の性質に関係しています。
以下に詳しく解説します。
1. 熱吸収の影響
濃い色は、光を吸収しやすい特性があります。
- 光の吸収と熱の蓄積:
- 濃い色(特に黒や濃い青、赤)は、太陽光を吸収する割合が高くなります。一方、白や淡い色は光を反射するため、表面温度が低く抑えられます。
- 光を吸収すると塗膜の表面温度が上昇し、炎天下では淡い色に比べて大幅に高温になることがあります。
- 高温による劣化の促進:
- 塗膜が高温になると、塗料中の樹脂(塗膜を構成する成分)の分子構造が変化しやすくなり、柔軟性や耐久性が低下します。
- 温度の急激な変化(昼間の高温と夜間の低温)を繰り返すと、塗膜が膨張・収縮を繰り返し、ひび割れや剥がれが発生する可能性が高まります。
2. 紫外線による顔料の分解
濃い色は、使用される顔料の種類や特性により、紫外線の影響を受けやすい傾向があります。
- 顔料の性質:
- 鮮やかな色や濃い色を作るためには、多くの有機顔料が使用されます。有機顔料は紫外線によって化学的に分解されやすく、色が変化しやすいです。
- 特に赤や青、黒などの濃色は、紫外線の影響で分解が進みやすく、退色が目立つことがあります。
- 色の褪せやすさ:
- 赤系統の色は分解しやすい顔料が多く、退色が早く進む傾向があります。
- 淡い色や白は、顔料の影響が目立ちにくいため、退色が相対的に分かりにくいです。
3. 温度差と塗膜の物理的な負担
濃い色は、高温になりやすい特性から、塗膜に物理的な負担がかかります。
- 熱膨張と収縮:
- 塗膜が高温になると膨張し、温度が下がると収縮します。このサイクルを繰り返すことで、塗膜にストレスがかかり、微小なひび割れや剥がれが発生しやすくなります。
- この現象は、特に金属やコンクリートの外壁に塗装された場合に顕著です。
- 周辺環境の影響:
- 高温環境では、塗膜の表面が柔らかくなるため、汚れや埃が付着しやすく、さらに劣化を早める要因となります。
4. 汚れが目立ちやすい
濃い色は、汚れや退色が目に見えやすいという視覚的な特徴もあります。
- 視覚的影響:
- 退色や汚れが同程度に進行していても、濃い色では変化が目立つため、劣化が早いと感じやすいです。
- 白や淡い色は、色の変化が視覚的にわかりにくく、劣化していても目立ちません。
濃い色の塗膜を長持ちさせるための対策
濃い色の塗膜は劣化しやすい特性がありますが、以下の対策を取ることで、耐久性を向上させることが可能です。
- 耐候性の高い塗料を使用:
- 紫外線に強いフッ素塗料や遮熱性能のある塗料を選ぶことで、劣化を遅らせることができます。
- トップコートの使用:
- UVカット効果のあるトップコートを塗布することで、紫外線の影響を軽減します。
- 定期的なメンテナンス:
- 汚れや劣化が目立ち始めたら早めに洗浄や再塗装を行い、塗膜の劣化を最小限に抑えます。
- 植栽や日よけの活用:
- 植物や日よけで日差しを遮ることで、塗膜の温度上昇を抑え、劣化を遅らせる効果があります。
濃い色の塗膜は、熱吸収や紫外線の影響を受けやすい分、適切な塗料の選定や定期的なケアが重要です。これらの対策を講じることで、美観と機能を長く保つことができます。
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