塗料業界のSDGsの取り組み

2025.01.29

特集

塗料業界のSDGsの取り組み
塗料業界のSDGsの取り組み

体にも環境にも悪そうなイメージ。

環境に対して、どんな取り組みをしているの?

塗料は生活を守る大事な素材の一つです!
さらに環境負荷を軽減する取り組みについて解説します!

塗料と環境の関係性とSDGsの取り組み

塗料は建築物や製品を保護し、

美観を保つ役割を果たしていますが、

その製造や使用による環境への影響も無視できません。

近年は持続可能性を意識した製品開発が進み、

塗料業界でもSDGs(持続可能な開発目標)の

達成に向けた取り組みが広がっています。


1. 塗料と環境の関係性

(1) 環境への影響

VOC(揮発性有機化合物)排出:

従来の溶剤系塗料に含まれるVOCは、

大気中で光化学反応を引き起こし、地球温暖化の原因となる。

廃棄物の発生:

使用後の塗料缶や余剰塗料は産業廃棄物となり、

不適切な処理が環境汚染につながる。

(2) 塗料が果たす環境保護の役割

耐久性の向上:

建物やインフラの寿命を延ばし、

メンテナンス頻度を低減する。

断熱・遮熱効果:

エネルギー消費量を削減し、

温室効果ガスの排出を抑える。

防食性能:

橋や船の錆を防ぎ、資源の浪費を削減。


2. 塗料業界とSDGsの関係

(1) ゴール3: すべての人に健康と福祉を


低VOC・無VOC塗料の開発:

  1. VOCを含まない水性塗料や植物由来成分の塗料が普及。
  2. 室内空気を安全に保つ製品(抗菌塗料、防カビ塗料)が注目され、シックハウス症候群を防ぐ効果が期待される。

(2) ゴール9: 産業と技術革新の基盤をつくろう

環境配慮型塗料の研究開発:

  1. リサイクル可能な塗料や、再生可能エネルギーを活用した製造プロセスを採用。
  2. ナノテクノロジーやバイオマテリアルを活用し、性能を向上させながら環境負荷を低減。

(3) ゴール11: 住み続けられるまちづくりを

長寿命塗料の普及:

  1. 耐候性の高い塗料(無機塗料、フッ素塗料等)で建物の維持コストを削減し、廃材発生を抑制。
  2. 遮熱・断熱塗料で都市のヒートアイランド現象を緩和し、快適な住環境を提供。

(4) ゴール12: つくる責任 つかう責任

廃棄物の削減:

  1. 使用後の塗料缶のリサイクルを推進。
  2. 余剰塗料を再利用可能にするシステムを導入するメーカーも増加。

(5) ゴール13: 気候変動に具体的な対策を

カーボンニュートラルの実現:

  1. 製造過程でのCO₂排出量削減を目指し、再生可能エネルギーを使用。
  2. 温室効果ガスの発生を抑制する塗料を開発。

3. 塗料業界の具体的なSDGsへの取り組み

(1) 低VOC・無溶剤塗料の普及

大手塗料メーカーは、

低VOC製品を主力商品として展開。

水性塗料の市場シェアが拡大し、

環境負荷の低い製品が一般家庭でも広く採用。

(2) 機能性塗料の開発

  1. 遮熱塗料:
    • 太陽光を反射する塗料を建物や道路に使用し、冷房エネルギーの削減を実現。
  2. 防カビ・抗菌塗料:
    • 病院や食品工場で使用されるHACCP対応の衛生塗料が普及。
  3. セルフクリーニング塗料:
    • 雨水で汚れを洗い流す親水性塗料が開発され、洗浄回数の削減に貢献。

(3) 廃棄物削減への取り組み

  1. 塗料メーカーが使用済み塗料缶の回収やリサイクルプログラムを展開。
  2. 無駄のない塗布が可能なスプレーやローラー技術の改良。

4. まとめ

塗料は一方で環境に負担をかける課題がありますが、

持続可能性を重視した取り組みにより、

環境負荷を大幅に軽減する可能性を秘めています。

低VOC・無溶剤塗料の開発や機能性塗料の普及、

廃棄物削減など、SDGsの目標に直結する革新的な取り組みが進行中です。

これからの塗料業界は、単なる「保護材」や「装飾材」を超え、

地球環境や社会課題に対応するソリューションとして、

さらに重要な役割を担っていくでしょう。

塗料の専門家
塗料の専門家プロフィール

合同会社装麗では、塗料のプロの専門知識を活かした

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熊本を拠点に、福岡、鹿児島など九州圏内

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