ラジカル制御技術について解説

2025.02.06

塗料について

ラジカル制御技術を解説
ラジカル制御技術を解説

業界では浸透している

『ラジカル』というワードですが、

ラジカルがいいものだという誤解のまま、売り込んでいる方もいます。
基本的な考え方について解説します。

塗料のラジカル制御についての誤解と解説

最近、外壁塗装などで「ラジカル制御型塗料」が注目されていますが、

誤った認識が広がることもあります

ここでは、「ラジカル制御塗料とは何か」「よくある誤解」「正しい知識」について解説します。


1. そもそもラジカルとは?

  • 『ラジカル(遊離基)』とは、塗膜の劣化を引き起こす活性酸素の一種
  • 紫外線や雨風の影響で、塗膜内の顔料(特に酸化チタン)がラジカルを発生させ、塗料が分解され、チョーキング現象(粉化)を引き起こす。

ポイント

ラジカル制御技術とは、この劣化を抑える仕組みを持つ塗料のこと


2. ラジカル制御塗料に関する誤解と正しい解説

誤解①:「ラジカル制御塗料=フッ素同等」

解説

ラジカル制御塗料は「耐候性が高く、劣化しにくい」ですが、フッ素同等ではない

  • 一般的なシリコン塗料より長持ちするが、フッ素塗料や無機塗料には及ばない。
  • 「20年メンテナンス不要」と誤解されることがあるが、現実的には10年程度で塗り替えが必要。

誤解②:「ラジカルが入っているからいい」

解説:前述でも書いた通り、ラジカルそのものは劣化の原因になる。

  • ラジカルを抑制することで耐候性を上げていることを理解する。
  • 「シリコンより安くて長持ち」と言われることがあるが、実際には材料価格は同等

3. 正しいラジカル制御塗料の選び方

✅ 正しい知識を持ち、適切な製品を選ぶことが重要!

  1. メーカーや成分を確認する
    • 信頼できるメーカー(日本ペイント、エスケー化研、スズカファイン など)を選ぶ。
  2. 「高耐候酸化チタン」「光安定剤(HALS)」が含まれているかを確認
    • これらが組み合わさることで、ラジカル制御が機能する。
  3. 期待耐用年数とコストを比較
    • シリコンより長持ち、フッ素より手頃な価格を持っている。

4. まとめ

ラジカル制御塗料は、シリコン以上・フッ素未満の耐久性を持ち、コストパフォーマンスの良い選択肢!
正しい知識を持ち、性能とコストを考慮した最適な塗料選びが重要!

個人的な見解ですが、

数年前にラジカル制御をうたって各メーカーが発売しましたが、

元々あった技術をブランディングしたようにも思えます。

メーカーの製品開発を正しく理解することも

販売店、施工業者としての職務かと思います。

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