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ラジカル制御技術について解説
2025.02.06
塗料について
![ラジカル制御技術を解説](https://soray-llc.com/wp_2/wp-content/uploads/2025/02/Build-Wear.028-1024x576.png)
業界では浸透している
『ラジカル』というワードですが、
ラジカルがいいものだという誤解のまま、売り込んでいる方もいます。
基本的な考え方について解説します。
塗料のラジカル制御についての誤解と解説
最近、外壁塗装などで「ラジカル制御型塗料」が注目されていますが、
誤った認識が広がることもあります。
ここでは、「ラジカル制御塗料とは何か」「よくある誤解」「正しい知識」について解説します。
1. そもそもラジカルとは?
- 『ラジカル(遊離基)』とは、塗膜の劣化を引き起こす活性酸素の一種。
- 紫外線や雨風の影響で、塗膜内の顔料(特に酸化チタン)がラジカルを発生させ、塗料が分解され、チョーキング現象(粉化)を引き起こす。
ポイント
ラジカル制御技術とは、この劣化を抑える仕組みを持つ塗料のこと!
2. ラジカル制御塗料に関する誤解と正しい解説
誤解①:「ラジカル制御塗料=フッ素同等」
✅ 解説:
ラジカル制御塗料は「耐候性が高く、劣化しにくい」ですが、フッ素同等ではない。
- 一般的なシリコン塗料より長持ちするが、フッ素塗料や無機塗料には及ばない。
- 「20年メンテナンス不要」と誤解されることがあるが、現実的には10年程度で塗り替えが必要。
誤解②:「ラジカルが入っているからいい」
✅ 解説:前述でも書いた通り、ラジカルそのものは劣化の原因になる。
- ラジカルを抑制することで耐候性を上げていることを理解する。
- 「シリコンより安くて長持ち」と言われることがあるが、実際には材料価格は同等。
3. 正しいラジカル制御塗料の選び方
✅ 正しい知識を持ち、適切な製品を選ぶことが重要!
- メーカーや成分を確認する
- 信頼できるメーカー(日本ペイント、エスケー化研、スズカファイン など)を選ぶ。
- 「高耐候酸化チタン」「光安定剤(HALS)」が含まれているかを確認
- これらが組み合わさることで、ラジカル制御が機能する。
- 期待耐用年数とコストを比較
- シリコンより長持ち、フッ素より手頃な価格を持っている。
4. まとめ
✅ ラジカル制御塗料は、シリコン以上・フッ素未満の耐久性を持ち、コストパフォーマンスの良い選択肢!
✅ 正しい知識を持ち、性能とコストを考慮した最適な塗料選びが重要!
個人的な見解ですが、
数年前にラジカル制御をうたって各メーカーが発売しましたが、
元々あった技術をブランディングしたようにも思えます。
メーカーの製品開発を正しく理解することも
販売店、施工業者としての職務かと思います。
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